奥 純米吟醸 夢山水十割
愛知県

奥 純米吟醸 夢山水十割

蔵元: 山崎合資会社
純米吟醸 原料米: 夢山水 精米歩合 60%
★ 4.2
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+2
酸度
1.8
アルコール度数
18%
価格目安
1,800〜2,300円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

牛すじの煮込み うなぎの蒲焼き 豚の角煮 熟成チーズ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

愛知県西尾市の山崎合資会社が手がける「奥」は、奥三河で契約栽培された酒米「夢山水」を全量使った純米吟醸。アルコール度数18度という原酒設計で、近年の軽快な吟醸とは一線を画す。グラスに顔を寄せると、青リンゴとメロンの間にあるような香りに、米由来の蜜っぽさが重なってくる。

口に含んでまず驚くのは、とろみと表現したくなる粘性のある質感だ。日本酒度は+2と数字上は中庸だが、酸度1.8がしっかりあるため、甘さに流れず旨みの輪郭が立つ。18度のボリュームを酸が引き締めているイメージで、薄甘い吟醸とは別物。中盤で夢山水の旨みがぐっと膨らみ、後半は熟したフルーツの余韻が長く残る。

飲み方は冷酒(10〜13℃)が基本だが、この酒は常温まで戻しても崩れない。むしろ温度が上がると米の甘みと厚みが顔を出し、印象が変わるのが面白い。度数が高いので一気に飲むより、小さめの盃でじっくり。ロックにしても薄まりすぎず楽しめるタイプ。

濃い味付けと正面からぶつけたい。牛すじの煮込み、うなぎの蒲焼き、豚の角煮といった甘辛い料理に対して、酒の旨みと酸が拮抗して双方を引き立てる。熟成チーズのコクとも好相性だった。逆に淡白な刺身だと酒が勝ってしまう。

四合瓶で2千円前後と、この内容にしては手に取りやすい価格。軽い酒に物足りなさを感じ始めた人に試してほしい一本で、家飲みのローテーションに「濃醇な個性派」枠として置いておく価値がある。