農口尚彦研究所 山廃 無濾過生原酒 五百万石
石川県

農口尚彦研究所 山廃 無濾過生原酒 五百万石

蔵元: 農口尚彦研究所
山廃純米 原料米: 五百万石 精米歩合 65%
★ 4.6
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+3
酸度
1.8
アルコール度数
19%
価格目安
2,500〜3,500円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

ブリ大根 鴨ロース 牛すじの味噌煮込み 熟成チーズ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

「酒造りの神様」と称される杜氏・農口尚彦が小松市に構えた農口尚彦研究所。北陸産の五百万石を65%まで磨き、山廃仕込みで醸した無濾過生原酒を編集部で試した。長年の山廃を究めた造り手の現在地を映す一本だ。

栓を抜くと、まずオレンジやかぼすを思わせる柑橘の甘酸っぱい香りが立ち、その奥に山廃らしい乳酸由来の複雑なニュアンスが潜む。色はわずかに山吹がかり、無濾過生原酒の力強さが見た目にも表れる。

ひと口含むと、アルコール19度の厚みのある旨みがぐっと押し寄せる。山廃由来の酸が骨格を作り、クリーミーなコクと熟れた果実味が中盤で重なる。甘みは旨みに溶け込み、後半は酸とほろ苦さで引き締まって切れる。生原酒らしい飲みごたえがあり、一杯で満足度が高い。よく冷やして輪郭を引き締めても、常温寄りでコクを開かせても表情が変わり、温度で遊べる。

ペアリングは濃い味の料理が真価を引き出す。ブリ大根や牛すじの味噌煮込み、鴨ロースといった脂とコクのある料理に、山廃の酸がよく拮抗する。熟成チーズと合わせても面白い。淡白な刺身には酒が勝ちすぎる。

四合瓶で2,500〜3,500円ほどと相応の価格だが、名杜氏が手がける山廃の濃醇さを体験する価値は十分。要冷蔵の生原酒として、開けたその日から数日の味の変化も楽しみたい一本。