三冠 雄町 純米吟醸 無濾過生原酒
岡山県

三冠 雄町 純米吟醸 無濾過生原酒

蔵元: 三冠酒造
純米吟醸 原料米: 雄町 精米歩合 55%
★ 4.2
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+5
酸度
1.8
アルコール度数
17%
価格目安
1,800〜2,300円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

焼き鳥(塩) 刺身の盛り合わせ 天ぷら(塩) イカの塩辛

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

倉敷市児島の三冠酒造が掲げるのは「名脇役に徹し、食事を主役にする酒」。その方針を、岡山特産の雄町を55%まで磨いた純米吟醸の無濾過生原酒で確かめてみた。料理を引き立てる前提で設計された酒が、単体でどこまで成立するのかが見どころだ。

注ぐと、ごくわずかに色を帯びた液から、控えめな吟醸香と生原酒らしい瑞々しさが立ち上がる。一口含むと、雄町の旨みがしっかり乗りながらも、日本酒度+5・酸度1.8が後半をきりりと締める。無濾過生原酒のためアルコール17%の厚みはあるが、甘さに寄りかからない分だけ輪郭が明瞭で、最後はすっと引いていく。余韻に米の旨みが残り、次の一口を呼ぶ。

味の重心は中庸からやや辛口寄り。雄町の濃さと辛口のキレが同居するため、ぐいぐい飲むより、料理と交互に運ぶほうが本領を発揮する。冷酒(10℃前後)で生原酒のフレッシュさを楽しむのが基本で、温度が上がると旨みが前に出て表情が変わる。要冷蔵での管理が前提になる。

ペアリングは、蔵の意図どおり「食事が主役」になる相手が合う。塩で食べる焼き鳥や天ぷら、刺身の盛り合わせなど、素材の味を立てたい皿に寄り添い、酒の酸とキレが脂や生臭みを流す。イカの塩辛のような塩気と旨みの強いつまみとも噛み合う。

四合瓶で2,000円前後。派手な香りで主張する酒ではないが、食卓に置いて毎日付き合いたいタイプを探している人には、長く付き合える実力派だ。