七田 純米七割五分磨き 山田錦 無濾過生
佐賀県

七田 純米七割五分磨き 山田錦 無濾過生

蔵元: 天山酒造
純米 原料米: 山田錦 精米歩合 75%
★ 4.5
★★★★☆
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+2
酸度
1.9
アルコール度数
17%
価格目安
1,700〜2,400円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

刺身 塩焼き もつ煮 燻製

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

天山酒造の「七田(しちだ) 純米七割五分磨き 山田錦 無濾過生」は、蔵の看板である七割五分磨きを、火入れせず無濾過のまま瓶詰めした季節限定のSKUだ。通年商品の七割五分磨き(火入れ)が「米の塊」と呼ばれる濃密さを持つのに対し、こちらはそこへ生酒ならではのフレッシュさと荒々しさが上乗せされる。同じ75%精米でも、火入れの有無で別の酒になることを教えてくれる一本である。

精米歩合75%、ほとんど磨かない山田錦から来る米の旨みは健在で、含むと厚い旨みと穀物様の香味がどっと押し寄せる。火入れ版との違いは口当たりの鮮度だ。無濾過生ゆえに微かなガス感とみずみずしさが残り、酸度1.9前後のしっかりした酸が、濃い旨みに切れ味と立体感を与える。日本酒度+2前後で甘ったるさはなく、力強さと飲みごたえが前面に出る。

生酒のため保存は冷蔵が必須で、飲み頃も8〜12℃の冷酒が中心になる。火入れの七割五分磨きが燗で旨みを開かせるのに対し、こちらは冷やしてフレッシュさと旨みのコントラストを楽しむのが本領だ。開栓後に少し置くとガス感が抜け、旨みがいっそう厚く前に出てくる変化も面白い。

ペアリングは、味のしっかりした料理が合う。刺身、塩焼き、もつ煮、燻製。濃い旨みと強い酸が、脂や塩気のある料理に真っ向から渡り合う。生酒のフレッシュさが後口を軽く切るので、こってりした皿でも重くなりにくい。

四合瓶で1,700〜2,400円前後。火入れの七割五分磨きと飲み比べれば、「無濾過生」という一手間が味にどう効くのかがはっきり体感できる。七田の哲学を、最も荒々しい形で味わえる季節限定の一本だ。