左大臣 純米酒 米
群馬県

左大臣 純米酒 米

蔵元: 大利根酒造
純米 原料米: あさひの夢 精米歩合 88%
★ 4.2
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
-3
酸度
1.4
アルコール度数
14%
価格目安
1,300〜1,700円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

おでん 肉じゃが 厚揚げの煮物 鍋料理

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

沼田市白沢町、尾瀬のふもとで明治35年(1902年)に創業した大利根酒造の代表銘柄「左大臣」。その中でも「米(こめ)」は、群馬県産の飯米「あさひの夢」を精米歩合88%という低精米で仕込んだ純米酒だ。心白を多く残せる扁平精米法を取り入れ、磨きを抑えながらも雑味を抑える工夫がされている。酵母はぐんまKAZE酵母2号を使う、まさに「群馬づくし」の一本。

香りは穏やかで、炊いた米や栗を思わせる落ち着いたトーン。吟醸香を求める酒ではない。口に含むと、低精米らしいふくよかな旨みと、日本酒度-3が示すやや甘めの味わいが舌に乗る。アルコール14%とやや低めの設計も手伝って、口当たりは柔らかく、最初の一杯から肩の力が抜ける。キレで切るのではなく、旨みでまとめるタイプだ。

この酒は燗で化ける。冷やでも飲めるが、ぬる燗から熱燗にかけて旨みがふくらみ、甘みと酸のバランスが整う。低精米の純米酒にありがちな重さが温度によってほぐれ、するすると飲める一体感が生まれる。寒い時期の晩酌に、徳利でじっくり付き合いたい酒。

ペアリングは、出汁や醤油を効かせた煮物・鍋ものが鉄板。おでん、肉じゃが、厚揚げの煮物、寄せ鍋などと合わせると、酒の旨みと料理の出汁が同じ方向で重なり合う。繊細な刺身よりも、味のしっかりした家庭料理と並べたほうがこの酒は生きる。

四合瓶で1,500円前後という価格は、日常の燗酒として気兼ねなく開けられる水準。華やかさを競う酒ではないが、群馬の飯米と県産酵母で造った素朴な旨口は、毎晩の食卓にそっと寄り添う。尾瀬の麓の老舗が守る、土地の味がする一本。