北鹿 純米酒
秋田県

北鹿 純米酒

蔵元: 北鹿
純米 原料米: 秋田県産米 精米歩合 82%
★ 4.0
★★★★・
編集長 丸山評価

スペック

日本酒度
+2
酸度
1.5
アルコール度数
15%
価格目安
1,000〜1,300円
味わいレーダーチャート
香り甘みキレ余韻個性
4象限ポジション
辛口甘口淡麗濃醇 爽快・キレ系穏やか・優しい系どっしり辛口芳醇・甘口

料理ペアリング

焼き魚 煮物 きりたんぽ鍋 いぶりがっこ

この銘柄のタグ

編集長レビュー

編集長 丸山
日本酒愛好家・延べ1000銘柄を試飲

秋田県大館市の北鹿(ほくしか)は、世界鷹小山家グループに属する県内有数の規模を持つ蔵で、全国の量販店でも見かける流通力のあるブランドだ。その純米のスタンダードがこの「北鹿 純米酒」。秋田県産米を使い、精米歩合82%、日本酒度+2、酸度1.5、アルコール15%という、米をあまり磨かずに旨みを残す日常酒の設計になっている。磨きを抑えた純米らしく、香りで売る一本ではなく食卓に寄り添う性格がはっきりしている。

注いだ色合いはわずかに黄を帯び、香りは穏やか。炊いた米や麹を思わせる落ち着いた含み香が中心で、吟醸香のような華やかさは前に出てこない。グラスに鼻を近づけても主張は強くなく、料理の匂いを邪魔しない。82%という低めの精米歩合から想像するほど雑味はなく、素直な米の香りがまとまっている。

口に含むと、米由来のふくらみのある旨みがまず広がり、日本酒度+2・酸度1.5の数値どおり、後半は酸が効いてすっと引き締まる。やや旨口寄りだが重さは残さず、後口は軽くキレていく。淡麗一辺倒ではなく、米の旨みをしっかり感じさせながらキレも備えた、晩酌向きのバランスだ。

温度の幅が広いのもこの酒の強みで、冷やでは輪郭が締まり、常温で旨みがふくらみ、40〜50℃の燗にすると甘みと旨みが一段と開いて後口が軽くなる。秋田の冬の家庭酒として、燗で本領を発揮するタイプ。ペアリングは焼き魚や根菜の煮物、きりたんぽ鍋、いぶりがっこといった出汁と塩気のある素朴な郷土料理に素直に重なる。

価格は四合瓶でおおむね1,000〜1,300円前後と量販でも入手しやすく、日常の食中酒・燗酒として常備しやすい価格帯。なお北鹿には「北秋田」シリーズや雪中貯蔵の特別純米など複数の純米帯があり、本稿はスタンダードな「純米酒」を対象としている。スペックの一部は蔵元・流通各店の公開値に基づく代表値で、製造年度により前後する点は補足しておきたい。華やかさで選ぶ酒ではないが、米と燗で楽しむ秋田の純米として地に足のついた一本。